神 楽

板倉町重要無形民俗文化財指定  髙鳥天満宮太々神楽


1月1日 初神楽奉納

2月最終日曜日 例大祭神楽奉納



<歴 史>

現在奉納されている髙鳥天満宮の太々神楽は、明治初年頃に館林市大島神社の神楽師(敬神講)から伝えられたようです。
その頃は「固定神代神楽」と呼ばれていました。神楽の演目(座)の多くが、『古事記』や『日本書紀』などの日本神話(神代)に
題材をとっていることから神代神楽と呼ばれたのですが、いつ頃からか明らかではありませんが、昭和の頃にはすでに
「太々神楽」と呼ばれるようになりました。

髙鳥天満宮における太々神楽の定着は、「吉田殿 御免 太々神楽」と陰刻された額が神楽殿に掲げられていることから、
明治初年以前まで更に遡る可能性があります。少なくとも江戸時代後期には、京都の吉田神社(吉田家)が承認した太々神楽が
存在していたことが考えられます。

<演 目>

式 舞
  ① 幣 舞
  ② 思金神
  ③ 天 狗
  ④ 翁
  ⑤ 太 魂
  ⑥ 鈿 女 (うずめ)
  ⑦ 小屋根 (古屋根)
  ⑧ 手力男命 (天の岩戸)
興 舞
  ⑨ 金 山
  ⑩ 恵比寿
  ⑪ 大 黒
  ⑫ 狐
  ⑬ 山 神


演目には、式舞8座、興舞5座の13座があります。

● 式舞の⑥~⑧は、『古事記』や『日本書紀』(神話)に題材をとったもので、「神代神楽」と呼ばれた由縁でもあります。

  ①は神楽の最初に舞われる座で、素面で演舞するのが他と異なる点です。神を勧請するための舞で、神楽本来の古い形態を
  残していると考えられます。④や⑤なども、息災延命を祈願する座で、古い形態を残す座であると考えられます。

● 興舞はおもしろおかしい演目であり、余興的な性格が強い座です。

                                           (太々の会 宮田 毅)